うつ病と家族の接し方

うつ病とは

 

 

 

うつ病とは、一種の気分障害であり、不安や焦燥、精神活動の停滞、食欲低下、不眠症などを症状を示す精神疾患です。現在では、既に一般的になっている病気ですが、以前は十分な理解も得られない不明な要素が多かったようです。

 

 

うつ病は、従来は心の病気である神経症性のうつ病と、脳の病気とされる内因性うつ病とに分類されていましたが、現在多用されている操作的診断では原因を問わないので、うつ病は脳と心の両面から起こるとしています。

 

 

操作的診断基準であるアメリカ合衆国のDSM-IV-TRでは、大うつ病性障害と呼ばれていますが、majorを「大」と訳しているだけで、うつ症状の程度の大小ではなく、主要なという意味でのmajorです。

 

 

脳の病気という面に関していえば、脳内物質のセロトニンやアドレナリン、ドーパミンなどの不足が考えられており、こうした脳内物質の分泌を促進させる薬物治療を行いますが、これは現在の心療内科や精神科での、うつ病治療の主流となっています。

 

 

うつ病は、あまり生活に支障をきたさないような軽い症例から、自殺まで図るような生命に関わる重症例まであり、うつ病を繰り返す人の症例では、20年間の経過観察で10%程度の自殺率があるそうです。又、うつ病を発症するのは、女性の方が男性より約2倍も多いといわれています。