うつ病と家族の接し方

うつ病のチェック

 

 

 

アメリカ合衆国のDSM-IV-TRでは大うつ病性障害の自己診断用のチェック表を作成しています。原文はもちろん英語ですが、わかりやすい翻訳もありますから、自分でもうつ病チェックをすることができます。

 

 

A分類質問が9コ、以下B、C、D、Eという4コで全13問から構成されており、重いうつ病の場合はA分類1か2のどちらかに当てはまる、A3 ~ A9 のうち5コ以上当てはまる、B ~ E は全部が当てはまる、となり、重いうつ病の人はそんなにいないということになるようです。

 

 

しかし、実はこれが落とし穴でもあり、軽いうつ病の人はOKとなってしまうので、初期症状を見逃すことになり、知らない間にうつ病が進行しているということもあるのです。

 

 

そこでもう一つ、DSM-IV-TRの次に有名な操作的診断基準であるICB-10というのがあるのですが、これはWHO・世界保健機構が作成したもので、重いうつ病用ではなく万人向けなのでこれもやってみるといいでしょう。ここでは、大項目が3コ、小項目が7コあり、大項目2つと小項目2つに同時に当てはまる場合は軽症のうつ病、大項目2つと小項目4つに同時に当てはまる場合は中程度のうつ病、大項目全てと小項目4つ以上に同時に当てはまる人は 重症と判断されます。

 

 

これは最近2週間という状態を振り返ってのチェックとなります。ここでもOKなら、大体問題ないと思われるのですが、最近よく聞かれる「軽症うつ病」というのもありますから、油断は禁物です。これは、どうも気分が冴えないという状態が慢性的に続いている人が対象で、症状が悪くならないように、一度診察を受けてみるのも手だと思います。